ムーミン物語 全9巻。(青い鳥文庫)
読もうとは思ったものの、読む前にネットで調べたら「楽しいムーミン一家」が第1巻ではないことを知り、最初から読んでみようと「小さなトロールと大きな洪水」をAmazonで取り寄せ、一気に3冊目まで読んだところ・・・・・とーーーーっても感動してしまったのです。
ムーミンの物語は、この講談社青い鳥文庫シリーズ以外にも、もっと小さい講談社文庫版や、大き目の単行本版もありますが、小さい文庫版だと文字が小さすぎて、私には読みづらく、大きな単行本だと持ち運びが大変ということで、中間的な大きさの青い鳥文庫シリーズで揃えました。
物語は、一番左の「小さなトロールと大きな洪水」から始まって、一番右の「ムーミン谷の十一月」で終わるのですが、話が次々と巻をまたいで繋がっているわけではないので、どの巻から読んでも面白いとは思うのですが、出来れば上のように年代順に、左から右へと順番に読まれたほうが良いかもしれません。(最後の2冊、「ムーミンパパ海へ行く」と「ムーミン谷の十一月」は、最初に読む話としては内容的に深すぎるし、暗すぎて、辛くなって途中で投げ出す可能性大です^^; 私もそれ以前の話はすごく楽しく、感動しながらスイスイ読めたのですが、最後の2冊・・特に「ムーミンパパ海へ行く」は大好きな話だけど・・・かなり難しかったデス。。。)
ムーミンの物語は、けっして子供だけが読むものではなく、大人の私が読んでもすごい本だと感じます。明るい話だけではなく、トーヴェ・ヤンソンがこれらの物語を書いた時代を反映しているのかもしれませんが、孤独とか自由とか、そういうものもキャラクターを通して描かれていると感じます。
ムーミンが好きな方々の、「ムーミンが好きな理由」は人それぞれ皆違う理由があると思います。
アニメから好きになった方や、キャラクターが可愛いから、本の内容が良かったから等・・・。
私がムーミン好きになったのは大人になってからです。
子供の頃はアニメの(昭和の)ムーミンも見てたとは思うのですが、内容はほとんど記憶になく、キャラクターが思い浮かぶくらいでした。
それが、大人になってからふとしたキッカケで、この青い鳥文庫のムーミン本をブックオフで100円で見つけ、とりあえず一冊読んでみようと思い購入。たしか「楽しいムーミン一家」だったと思います。
読もうとは思ったものの、読む前にネットで調べたら「楽しいムーミン一家」が第1巻ではないことを知り、最初から読んでみようと「小さなトロールと大きな洪水」をAmazonで取り寄せ、一気に3冊目まで読んだところ・・・・・とーーーーっても感動してしまったのです。
ムーミンママもムーミンもなんてすごいんだろう!って。 そしてスナフキンやミィも。
特に感動したのが「楽しいムーミン一家」と「ムーミンパパ海へ行く」でした。
もうこの2冊は、私にとってはバイブル的存在の話で、この2冊から得た教訓というか、心理というか・・・。
ムーミンにとって大切なお友達のスナフキンは、時々1人で長い旅に出てしまうのですが、ムーミンは本当はいつもスナフキンとずっと一緒にいて遊びたいと思っていて、「楽しいムーミン一家」でも突然スナフキンから旅立ちのことを聞かされた時、ムーミンは内心とっても辛くて、本当は行ってほしくないのに、スナフキン本人が旅に出ることをすごく楽しみにしていることを知っているので、あえてそっけなく「じゃぁね。いってらっしゃい」」と言っています。 けっして「寂しい」とか「早く帰ってきて」とかは言わないんですよね。何故ならムーミンはスナフキンが大好きだから。 その大好きなスナフキンが旅に出ている間、「ムーミンが寂しがっている」と思い出す度に、旅を楽しめなくなるのを申し訳ないと思ったから。
私ならついつい、「寂しくなるわ」と言ってしまいそうになるのですが、ムーミンはあえてそれを口に出さないのです。その時のムーミンの気持ちを思うと、なんだかせつないなぁ。。
そして更にすごいのはムーミンママで、スナフキンが旅立った後、ムーミンがスナフキンが居ないことでふさぎこんでいるのを知り、ムーミン谷に飛行鬼という魔法使いがやってきて、「何かひとつずつ願いをかなえてあげよう」と、言われた時、ママは「どうかムーミンがスナフキンの帰りを楽しみながら待っていられます様に」とお願いをするのです。 ママは自分の為に願い事を使わなかったんですよね。 ママっていつも本当に優しい。 物語ではその他の場面でもいつも思いやりがあって、皆の為に動いていて、そしてとっても素敵な人だと思います。
スナフキンから得たこと。
「誰かを崇拝しすぎてはいけないよ」ということ。たしか「ムーミン谷の仲間たち」の中の言葉だったかな?
英語だと、
You can't ever be really free if you admire somebody too much.
依存しすぎたり、誰かを崇拝しすぎたりすると、本当の心の自由は得られない・・・と。
最近この言葉を時々思い出すようにしています。
ムーミンをまだ読んだことない方で、読んでみようかなと思われた方がいらしたら、是非一度手にとってみて下さい。 ムーミン谷の住人の一人になりたくなるかもしれません(笑)
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