3.12.2012

共時性と現実化 その2

--狐か狸に化かされる--
そんな昔話を読んだ事があると思いますが、それに似た少々面白い出来事が有りました。

3月3日土曜日に友人と、福井県あわら市の創作の森で開催されている、「RAYMOND SAVIGNAC(レイモン・サヴィニャック)展と、「ふくいの小さな手作り展 vol2」に出掛けた時のことです。

当日の出発前、この創作の森へ自分で運転していくのが始めてだったため、ネットで地図を見たり、近くにランチの美味しいお店はあるかな?と検索をしていました。
ネットでお店は見つけたのですが、どのように行ってよいのかわからなくて、そのお店はまた後日にでも行こうと思ってました。
(そのお店とは、あわら市の隣の町に在って、ログハウスなのに何故かお蕎麦屋さんという、一風変わった「また来」さんというお店で、食べログで見つけたのですが、その日はどうにも道順が覚えられなかったのです。)

案の定、創作の森へ行く時も道に迷い、通行中の方に道を訊ねてやっと到着。
創作の森を出てからも、やっぱり道に迷ってしまい、「私はどこ〜?」状態で、まるで狐か狸に化かされているのかと思ったくらい。
とにかく街に向かって走らせれば福井市内に戻れるだろうと、ひたすら南へ南へ。
お腹が空いてきたなぁ・・・と思っていたら左側にログハウスの建物が!
友人もここにしようと言ってくれたので、ホッとして駐車場に車を入れつつお店の名前を見たら・・・「また来」と書かれていました。
あらまぁ。なんてことでしょう。

今になって考えると、どうも不思議な気が・・。
このお店はその日自力では行けないと思っていたのに、道に迷ったおかげで店に辿り着けたのです。
本当に狸に化かされていたのじゃないでしょうねぇ・・と内心面白がっていましたが、そのお店には、面白いことに本当に「狸の置物」がありました(笑)

とにかく、サヴィニャック展は素晴らしかったですし、行けないと思っていたお店にも行けて、美味しいお蕎麦も戴けたので、結果良し・・・ですよね。


サヴィニャック展のチケット半分と、
購入した本とポストカードなどなど。

最近ふと「行ってみたいなぁ」と心に思った場所には、自分の意志以上の「なにか」が働いて、そこへ結果的に行けてしまう、という出来事が多々あるのです。

図書館から先週借りてきていた本を読み始めました。
梨木香歩さんの「家守綺譚(いえもりきたん)」という本です。
この本は装丁が美しかったのと、「家守綺譚」というタイトルに惹かれて借りてみたのですが、読んでいてとても心地よいのです。
話の内容はなんとも奇妙な短篇集で、主人公のもとに、亡くなった友人が出てきたり、自然の樹木や河童などが語ったり。。主人公の家守は驚くわけでもなく、淡々と普通に暮らしている。。みたいな静かなお話です。
実はこの本の中に、主人公が狸に化かされた時、庭のサルスベリの木が助けに来てくれるといったお話もあるのです。
このお話を読んでいた時、ふと3月3日の出来事を思い出し、ついクスクスと笑ってしまいました。
昔の人は、自然の樹木や花や、動物や精霊達とも、互いの存在を認め合って暮らしていたんだろうなぁ、と。
そう思ったら、狸にからかわれることだって、そんなこともあると思えばあるのかもなぁ・・なんて、思ったりもするのです。

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