気がつくと日々あれこれと、いろいろな事を考えています。
考えなくて良いことまで考えたり、考えすぎて・・・・自分は何をどうしたいのか解らなくなったりする時もあります。
そんな時に最近読んでいるのが老子の「Tao Te Ching(道徳教)」です。
最初に「TAO」という言葉を目にしたのは、このブログにも度々記してきた米国の心理学者ウエイン・W.ダイヤー博士の著書「The Power of Intention」だったと思います。
邦題は「思い通りに生きる人の引き寄せの法則」で、この本を読んでいた当時、私は博士の言葉にとても癒された記憶があります。
なかなか思うように行かなくて悩んでいた時で、この本に
「あなたが物の見方を変えれば、必ずあなたの見るものは変わる」
という言葉がありました。
その本の説明のページの見出しにあったのが老子の言葉でした。
「何も欠けたものがないとわかれば、全世界はあなたのものだ」
博士の本を読んでいくうちに、博士に多大な影響を与えている老子とはどういう人物で、どういう思想の持ち主だったのだろう?とちょっと興味を持ち始めたのが始まりでした。
「Tao」は道、「Te」は徳、それぞれを説明しているので「Tao Te Ching(道徳教)」全81章有ります。
ウエイン・ダイアー博士がご縁となって、「Tao Te Ching」や、「Hua Hu Ching」を少しずつ読むようになりました。
「道徳経」とあると「〜〜ねばならない」のような厳格なものかと思っていたのですが、図書館で老子の本を借りてきて読み始めてみると。。。その全く逆でした。
そもそも「TAO(道)」って、何ぞや?と思って読み始めてみると、いきなり第一章に
「道可道、非常道。(道の道う可きは、常の道に非らず)」
と出てきて、まるで、
「TAOと説明がつけられるものは、そんなものTAOじゃないっつーの」
と言っているような、このノリ。
「あなたねぇ、物事をあーだ、こーだと難しく考えすぎるよりも、もっと頭の中をシンプルにして生きなさいな」と何千年も前の老子にいきない言われた気がしました。
何冊か読んでみて、解説が素敵だなぁとか、面白いなぁと思って、実際に自分でも購入して、肩肘はらずに読めたのは以下の3冊の本です。
タオ-老子
加島 祥造 著
出版社:筑摩書房(ちくま文庫)
ISBN-13: 978-4480422675
(とても解りやすい。TAO入門書)
タオのプーさん
ベンジャミン ホフ 著
出版社: 平河出版社
ISBN-13: 978-4892031588
(A.A.ミルンのクマのプーさんがお好きな方には面白いと思う)
そして、きわめつけがこの本↓
バカボンのパパと読む「老子」
ドリアン助川 著
出版社: 角川マガジンズ
(角川SSC新書)
ISBN-13: 978-4047315648
老子を読んでいて、老子ってドラゴンボールの悟空のじっちゃん「孫悟飯」のイメージがあったのですが、ドリアン助川さんの手にかかると、老子はバカボンのパパにそっくりになるそうです。
考えてみると、「クマのプーさん」にしても「バカボンのパパ」にしても、スッタモンダしていても最後には上手く丸く物事が収まっています。
バカボンのパパはいつも、
「これでいいのだ!」
と言っていますし、老子の教えも、
「人があれこれ考えるよりも、自然の摂理にしたがったほうが良いのだ」
みたいな感じの自然との調和とか、自然に身を委ねるということがたくさん書かれています。
人間の力で自然に立ち向かって、どうにかしようとせず(歯向かおうとせず)、自然と共存して合わせていけば、物事は上手く流れていく・・・ってことですかねぇ。
先日、国民総幸福量ナンバー1の国「ブータン王国」の事をNHKのドキュメンタリーや雑誌で読む機会があったのですけれど、「鶴が毎年飛来するのを楽しみにしているから、電線を渡して鶴が飛来出来なくなる方が寂しいから電気は無くてもかまわない」と考えていた部落が報道されていました。
それを知ったオーストラリアの国(だったと思う)から地下に電線を引き込む援助を受けることが出来て、鶴も人間にとっても良い結果になったとありました。
森をとっても大切に敬うブータン。
取材に応えていらした大臣の言葉に、「人間だけが幸せじゃダメなんだ。人間も自然の一部だから、人間以外の動物も植物も大切にしていかないと、私たちの本当の幸せとは言えないんだ。」みたいな老子の教えに似たようなコメントがありました。
ちょっと疲れた時には、老子を少し読んで、そしてバカボンのパパやクマのプーさんのように、たおやかに柔らかく生きていけれたらいいなぁと思いました。
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